2011年2月21から、中国電力によって上関原発予定地の埋立工事が再開された。
「長島の自然を守る会」はこの工事の即刻中止を求めて、2月23日、山口県庁記者クラブにおいて記者会見を行い、抗議声明を発表した。
抗議声明は下記。PDFはここからDL。
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生物多様性のホットスポットを破壊する
中国電力の埋め立て再開に抗議します!!
私たち長島の自然を守る会は、今回の中国電力による埋め立て再開に断固抗議します。
私たちは、日本生態学会・日本ベントス学会・日本鳥学会とともに調査をしてきた結果、環境アセスメントの致命的な不備を明らかにするとともに、その全面的なやり直しを求めてきました。今年度には以下のような調査結果を得ています。
1. 2011年2月8日の調査で鼻繰島の北側の中ほどでクロサギ(山口県R.D.B.準絶滅危惧種)のものらしい巣を確認しました。複数の研究者に照会したところ、「環境と巣の大きさ(直径)からクロサギの巣である可能性が非常に高い」とコメントを得ており、2月2日には、島の北側で、灯台近くを飛ぶクロサギの飛翔も確認しています。
2. 1月11日から2月8日までの調査で複数回、原発予定地から1.5km圏内でカンムリウミスズメのつがいと思われる2羽を確認しました。この範囲での確認は3年連続です。盛んに採餌行動を行っており、この海域が繁殖前のカンムリウミウズメにとって重要な生息域であることを物語っています。カンムリウミスズメはこれから抱卵・育雛と最も重要な時期を迎えます。
これから繁殖期を迎えるカンムリウミスズメおよびクロサギの生息域に、大型台船を多く投入し、大量に捨石する行為は、デリケートな営巣行為や採餌を妨害するもので、看過することはできません。
「生態系への配慮」を広言しながら、世界的に保護が叫ばれる希少種の生息環境を破壊する中国電力の暴挙を、私たちは絶対に容認することはできません。
私たち長島の自然を守る会は、中国電力の埋め立ては即刻中止することを求めます!!